甲状腺癌治療経過④ 転院後の検査から術前説明まで

術後半年が過ぎました!

基本的に、自覚的な体調はいいんですけども。

本日は天気は雨。わたし、低気圧になると頭痛がしたり、気圧の変化にはヨワイみたいで、今日は手術痕のあたり、ちょーっと首が締まるような感覚があります。

こういう首の違和感がすっきりとなくなることってあるのかなー???

前回の記事はこちらです。

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転院後2回目、3回目受診時の検査

10月28日 造影CT検査

転院後の初診で、転院前の病院での検査内容をディスっておられたN先生がオーダーしたのは造影CT。

前病院では全く指摘されなかった、気管への転移がないかどうかを調べたいとN先生。

前の病院でやっていたのは単純CTというものだったそうです。造影CTというのは、身体に造影剤を点滴しながらCT撮影するというもの。単純CTでは見えづらいがんの様子が、もっと良く映し出されるらしい。

この日はこの検査だけで終了。診察はありません。付き添いなしで、ひとりで来てひとりで帰りました。検査結果が分かるのは、家族に同席してもらうようにと言われた、次回10月30日の術前説明の時。

10月30日 術前検査一式と、気管内視鏡検査

術前検査

術前検査というのが、血液検査、心電図、肺活量の検査と、手術にあたっての基本的な検査ということみたい。

血液検査のうち、「動脈血検査」っていうのがあることになってて、普通の健康診断とかでもよくある血液検査って、静脈血から採るんですって。静脈血は、検査技師さんや看護師さんでも採取するけど、「動脈血」は医師じゃないとできないんですって。

当日、「動脈血はここじゃやらないので、N先生がされますから〜」と検査技師さんに教えてもらって初めて、「動脈血から採るってナンでスカ?それ痛いんスカ?」みたいなことになった私。

そしたらね、検査技師さん、「痛いですよ〜。あっ、でも検査されるのってN先生なんですね。じゃあ大丈夫。N先生はとても上手にされますから」って言われて。

それを聞いて安心するどころかビビる私。痛い検査は、また倒れるんじゃないかと。。。

術前検査のうち、医師じゃなければできないこの動脈血の検査だけ残して、次に診察という順で進みます。

診察の予約時間のすこし前に、実家の母と待ち合わせして合流。手術前の説明を一緒に聞いてもらうために。

気管内視鏡検査

そして診察室へ。ここでまずは、当日30日の術前検査の結果を聞きます。今日の術前検査は、脈拍がちょっと早いね、と言われました。あとは問題ナシ。

それであの痛い動脈血検査かと思ったら。

「動脈血検査やるんだっけ?」って言われて、「あのー、痛いって聞いたんですけど。。。」って言ったら、「そうか、あなた痛いのダメだったよね。他の術前検査の結果はいいから、まあ大丈夫でしょう。動脈血のはやめよう」って。とりやめということに。なんかラクしました。

次に問題の、CTの結果ですけど。

28日の造影CT検査、N先生は「気管浸潤がないかどうか調べてください」って検査のスタッフにオーダーしておられたんだけど、CTの画像では、N先生的にはすっごいビミョーだったみたい。「これじゃ、わからん!」って。

それで先生、うーんって考え込んで、どこかへ電話。

そして「耳鼻科へ行ってもらって、内視鏡を鼻から気管まで入れて、気管まで癌がいっていないかどうかを調べてもらいます」とのこと。

「あ、はいー」って返事はすれど、展開が早すぎて、ポカーンな私と母

そして耳鼻科の待合に行くと、当日決まった検査だったのに、すぐに呼んでもらえてすごく段取りいいって感じ。

検査室に通されて、検査してくださる耳鼻科の先生から、麻酔したことあるか、過去に問題あったかの確認されて、「あー、胃カメラみたいなやつよね」とだんだん覚悟ができてくる私。

麻酔の霧状のスプレーを鼻にシュッとされる&飲み込むように言われます。で、麻酔きいてくるみたいな。

ここで耳鼻科の検査室にN先生も登場。耳鼻科の先生がわたしの鼻からすんごいじょーうずに内視鏡をイン。ぜんぜんむせもしないし、痛くもないし、すすーと入りましたね。

リアルタイムで映される内視鏡のモニターを、N先生と耳鼻科の先生とで一緒に見られます。そして。。。

N先生「よし、気管粘膜までは浸潤してないな!」耳鼻科の先生「これは大丈夫ですね」って言われます。この会話が聞こえるとすぐに内視鏡を抜かれました。

心の中で、「良かったなー」って思う私。けど麻酔でぜんぜんしゃべれず。

このあと1時間くらい、誤嚥のおそれがあるので、ツバを吐き出す用の袋を渡されました。確かに私、もうむせちゃってむせちゃってゴッホゴホです。

検査室から出てきた私が、ゴッホゴホでぜんぜんしゃべれなくなったのを見た母は、けっこうオロオロ。すごく苦しそうに見えたそうで。

でも、ツバが飲み込めないししゃべれないって状態が、別にぜんぜん苦しくはなかったんですよね。見た目ゴホゴホいってるけど、ぜーんぜん苦しいとかではない。

「大丈夫だよ」って母に言いたいけどしゃべれない。そんな1時間を待合で過ごしました。

術前説明

気管の内側、粘膜まではがんが広がっていないことが確認できて、ホッとしていたのも数時間ほど。

このあと、わたしの手術はすごく難しい手術だと説明と受けることになります。。。

当時書いたブログがこちらです。

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N先生、「わたしはこれまで900くらいの手術をしてきたけど、それでもこんな難しい手術はやりたくない」って、なんか八つ当たり気味なお言葉ももらいました。うー。

この術前説明のとき、わたしは44歳10ヶ月

甲状腺乳頭癌の診断基準としては、45歳が分かれ目なんだそうで。45歳未満ならステージ1、45歳以上はステージ3にあたるという状態になっていました。

ステージ3って聞いて、「もう命が危ないのか。。。」とも思いましたね。

気管への転移は、気管内側の粘膜までは浸潤していないが、おそらく気管の外側までは広がっているだろうとのこと。

甲状腺全摘、頸部リンパ節も両側とも郭清に加えて、おそらく気管の外側を削るようなこともあるような手術になるとのことでした。

もしも気管粘膜までがんが浸潤していたら、なんと気管をスパッと輪切りにして、輪切りにした部分の上と下をくっつける、という大手術になるところだったんだそうです。その最大の問題は回避。気管は輪切りにはしなくてよくて、外側を削るだけでおしまい。

乳び管(リンパ液の通ってるわりと太い管)のすぐ近くにがんが広がっていて、乳び管を傷つけないようにこの手術ができるかどうか、っていうのがこの手術を困難にしているキモでした。

初診で超音波で見てもらってたとき、「これは手ごわいなー」と言っておられたのはこれのこと。

手術でうまく切れずに、乳び(リンパ液)が漏れたら、最悪、窒息して死ぬとか。。。

子宮がんを克服して、手術後30年くらいずっと無事に生きてきている母は、これまでわたしの前では、何も心配ないようにしてる様子だったんですけどもね。

さすがの母も、これを聞いてどっと疲れが出てしまってました

帰りは、またこの前と同じく、自分が病院帰りに心を落ち着かせるために寄ったカフェにいって、ヘトヘトになったふたりで甘いもの&コーヒー。

「でもN先生なら信じてついていけるよね」ってふたりで。そう思える先生だったから、前を向いていけるなって感じ。

この日はヘトヘトになったけど、一晩寝て起きたら、またしゃんとした自分に戻れてました。

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